走れば早く着く。

トレイルラン、オリエンテーリング、登山に関するブログ。

トレイルランニングことはじめ(Run or Hike)

『Run or Hike』

 

ここ数年トレイルランばかりしているので、ハイカーの集まりに行くと「もう、あっち(トレイルラン)の世界の人なんでしょ?」という疎外感を感じる言葉をもらう時がある。しかし、自分にとっては山で行動するのだからトレイルランもハイキングもあまり違いは無いのだが、「そんなことは無いですよ」と言っても一向に理解されないので今回はそれについて書きたい。

   

『Run ≒ Hike』

 

いかに長く、快適に、山で過ごす事を楽しめるか?自分の限界はどこなのだろうか?あらゆる負担を軽減して快適に山で過ごすか?に楽しさを見出すという点でトレイルランとウルトラライト(以下UL)ハイキングは似ていると思う。

[caption id="attachment_268" align="alignnone" width="300"] 今月、伊豆トレイル合宿をおこなった。ランチームとハイクチームにわかれて行動したが、コース途中で合流。ハイクチーム女子の健脚さに驚くランチーム達。[/caption]

 

「走るのも好き。泊まるのも好き。一度に両方できたらもっと楽しいのだが…」

  トレイルランを覚えたら、それをハイキングにも採り入れたいと思うのは自然な流れだと思う。コースタイムの半分~1/4の時間で移動できた時の爽快感を味わってしまうと、その無限の可能性に期待感を持ってしまうのはハイカーもトレイルランナーも同じだと思う。

ULハイクは水と食料を抜いた荷物の重さ(ベースウェイト)が約4kg以下にするという目安があるが、衣食住の装備を背負って走る場合は、あくまで自分の体感だが、食糧と水を入れても5kg以下に抑えないと山で走って移動する事はとても苦しい。背負うザックは25L前後のものに衣食住全ての装備を入れるイメージだ。そして、いくら軽くしてもある程度の身体的パフォーマンスが備わらないと、この「走って泊まるスタイル」を貫く事は難しい。自分も過去に何度かやってきたが、上手く行った手ごたえを感じた事は少なく、どちらかというと敗退の方が多い。実際にちゃんと実践できているのはSHMWのタクさんTJARに出場している選手くらいではないだろうか?。日本でも一握りの人しかちゃんと実践出来ていないのだ。そして皆さんに共通しているのは積極的にトレイルランを自分の山行スタイルの一部として採り入れている所。これは山を走れるようになると、パフォーマンスがアップするので楽に登山が出来るからだと思う。

 

「パフォーマンスが上がって楽になれば、それだけ山が楽しくなる。」

 

だからトレイルランをやっている。とてもシンプルな理由だ。基本的に長時間山で行動することはとてもキツイものだ。走らないにしてもある程度の身体的なパフォーマンスが無いとキツイばっかりで楽しくない。いくら道具を軽くしても、削っても自分という限界はそのうちやってくる。元々運動部でもないし、登山部でもないし、30代後半で山デビューした自分はその限界が早くからやってきていた。だからトレイルランは山と仲良くなるのに最短ルートだと考えて取り組んで来た。しかし、何か難しいことを考えているわけではなく、理屈抜きに楽しいからやっている。

 

『走りはじめたULハイカー達』

 

このblogのタイトルは現在自分が所属するトレイルランを主体としたアウトドアアクティビティのチーム「Run or Die」から借用した(以下ROD)。自分も後から入ったので名前の意味は知らないが、「BORN TO RUN」からインスパイアされたのだと思う。元々道具を自作するMYOG(Make Your Own Gear)好きやULハイカー達が中心に集つまり、そして走りはじめている。余談になるが、現在発売中の雑誌「SPECTATOR」(26号)のLet's MYOGというコーナーでインタビューを受けている全員がRODのメンバーで、それぞれが自作のザックを作ったり、シュラフを作ったり、世界的にも注目されているULギアを作るメンバーもいて、それぞれのギアが紹介されているので是非チェックして欲しい。また、moonlight gearの代表chiyoさんもランとハイクの融合に取り組み始めている。

[caption id="attachment_259" align="alignnone" width="300"] チームTシャツもMYOG。その製作の様子は↑写真をクリックすると動画で観ることができる。[/caption]

 

「みんな真剣にトレイルランに取り組んでいる」

 

誤解して欲しくないのが、走りはじめたメンバー達がみんなトレイルランを単なる遊びやトレーニングの場にしているわけではないということ。ちょっと遊びでやってみるか、という軽い気持ちだと続かないアクティビティである事はこのblogを読んでいる人達はわかっていると思う。だからみんな真剣。チーム内で毎週の走行距離を開示してランキング付していたり、そしてトレーニングするだけでななく、レースに出るようになり、さらにMYOG魂に火が着いてウェストバックを自作してレースに臨んだり、既製品パックをカスタマイズしてみたり、これまで得たMYOGのノウハウをトレイルランに採り入れ始めている。今後のユニークなMYOGトレイルランギアの登場に期待したい。

[caption id="attachment_257" align="alignnone" width="300"] 自作のULバックパックを製作しているチームメンバーのJackieによる、UltrAspire/spryにバンジーコードを付けたカスタマイズ例。[/caption]

 

『Team Run or Dieの活動』

 

みんな孤独を好む(?)ハイカー達で、チームを組んでまとまるんだろうか?当初は心配したが、その心配は不要だった。RODメンバーははまだトレイルランを初めたばかりの人が多く、一緒に大会に出たり、応援にいったりすると、まだ青かったり、熱かったり、自分が走りはじめた時の新鮮な気持ちや感動を思い出させてくれる。しかし、初心者とはいえ初参加のレースで年代別2位になった女子メンバーもいたり秘められたポテンシャルの高さを垣間見た。今月初めには伊豆で合宿もおこなった。チーム活動については今後も書いていきたいが、そんなチームの面々の楽しみながら真剣に様々なアクティビティに取り組む様子をfacebook pageで紹介している
[caption id="attachment_278" align="alignnone" width="300"] 伊豆合宿にて[/caption]  
『まとめ』
 
以上、長々と書いたが、RunもHikeもどちらも両方やる時間を割くのは難しい。なので、トレイルランへの比重がここ数年高くなっていた。しかし、2013年のエントリーしたレースは伊豆トレイルジャーニーUTMFの2レースのみ。それ以外は上半期は出場しないと思う(UTMFが3レース分の高額エントリーフィーなので控えているというのが正直なところだが…)。しかし、大会に出ない分、これまで敗退して終わっていた「走って泊まるスタイル」の精度を高めていきたい。ここ数年集中的にトレイルランをやってきたので、身体的にもようやく「道具負けしない」段階まで来たと思っている。
そして、RODのチーム活動をここ1年続けて来て、チームでなければ出来ないことがあるとわかった。まだ具体的には書けないが、チームだからこそできる企画を現在進めている。こちらも決まり次第ここで紹介したい。チーム名をblogのタイトルにしたのもそのためだ。2013年はこの2つをメインにやっていきたい。春が来るのが待ち遠しい。
書く事でモヤッとしていた自分の方向性が明確になったところで、「ことはじめ」シリーズは今回で終わり。次回から気楽に自由テーマで書いて行ける!