走れば早く着く。

トレイルラン、オリエンテーリング、登山に関するブログ。

伝説のグルっと一周50マイル in 箱根

あけましておめでとうございます。 年末のロング走後に大量の洗濯物を洗って干し終わって紅白を見ていたら、石川さゆり天城越え」(3月の伊豆トレイルジャーニーのコース)にハッとさせられ、元旦に実はまだちゃんと観れていなかった録画していたNHKのUTMF特番を観ていたら、朝倉さんが手にする自分が作ったストックにハッとさせられ、追い立てられるように2013年が始まった。

年末のロング走とは、年末にOSJ湘南クラブハウス主催の「伝説のグルっと一周50マイル in 箱根」。30日の夜に御殿場の紅富台を出発して夜通し箱根の山々を越えて31日の夕方に小田原ゴールを目指す距離50マイル(80km)の毎年場所は変われど恒例の年末走り納めイベントに初参加。

実はこの日の1週間前にジョギング中に派手に転倒。寝返りをうつのも、くしゃみや笑うのも痛く、あまりの痛さに医者に行くと肋軟骨を損傷と診断。参加が絶望的だったが、アイシングと湿布のケアを続けてギリギリ前日に走れるようになるまでに回復。

年末の帰省ムードいっぱいの東京駅から八ヶ岳スーパー以来お久しぶりのすぽるちばのshinさん、大久保さんらと待ち合わせて出発。途中にsokenさん、御殿場線国府津駅から塾長やkoichiさんらと合流。電車の窓を伝う大量の雨にビクビクしながら予定通り御殿場駅に到着。降りしきる雨の中、みんなテンション低くバスに揺られスタート地点へ。

 

  • 紅富台(21:00)→天洞山→明神峠→不老山→駿河小山コンビニ(2:00)(約23km地点)

当日の天気予報ではスタート時間帯に降雨量が12mmというコンディション。普通のイベントなら中止やコース変更になりそうだが、そこはOSJ。特に変更も無く予定通りにスタート(笑)しかし、肋骨もまだ痛いしスタート直前まで止める言い訳を探していたが、スタート前に信越でペーサーをしてくれた御殿場が地元のモッシーから次の23km先のコンビニエイドで応援で待っていてくれるとのメールが入り迷いを断ち切ってくれた。これから待つ相当の寒さと相当の雨を覚悟してレインウェアと防寒着を着込んでスタート。

しかし、30分位で雨も止み月が見えるほどに好天。悪天候でもキャンセルせず、勇気を持って参加したみんなには嬉しい展開となった。そして、天洞山を越えたあたりから今度は逆に気温が高くなってきて参加者から「暑い!」の声が漏れる程。街の気温で8度。稜線もマイナスではなかったと思われる。自分も着ている防寒着をどんどんパックへしまう。アンダーにファイントラック/フラッドラッシュスキンメッシュ、ミッドにCap4、ジャケットにOMM/Kamleika Race Jacketで殆ど行動。汗抜けの良い3枚で汗冷え無く快適だった。

肋骨はまだ完治していないので、ぬかるんだトレイルで滑らないように始終ストックを突きながら行動。何でもないトレイルでもかなり神経を集中して進んだ。地面は適度にぬかるんでいたがSalomon / XA PRO 3D ULTRA 2 GTXGORE-TEXとソックス(drymax)の組み合わせで濡れ感、蒸れ感無く、グリップも良く快適だった。

深夜2時にコンビニ到着。そしてモッシーと合流。なんで一般の人と話しているんだろうと理由を知らない参加者に不思議がられた(笑)モッシーと話をしながらコンビニでレッドブルを飲んだり、カップラーメンを食べたり、ここぞとばかりに普段セーブしている高カロリーの食べ物を思う存分摂取。他のみんなもガツガツと食べている。鎮痛剤を飲んでいたので肋骨も痛みは無かったが、眠気があったものの、まだまだ元気。

[caption id="" align="alignnone" width="375"] 眠そうなモッシー(笑) 応援ありがとう![/caption]

 

登りのロードと林道が中心のコースとなる。金時山手前で日の出時刻となり、月と富士山と夜景が見える幻想的な景色を堪能。その後、金時山の直登ルートの梯子をクリアして、朝7時ジャストに金時山山頂に到着。数秒いただけで手が冷たくなる寒さ。山頂で集合写真だけ撮って早々に下山。 そして仙石原のコンビニで補給。夜通し走って来てもまだ距離半分も来ていない事に愕然。眠気のピークは過ぎていたが、肋骨をかばってコケ無いように神経を集中しすぎていたのでロードに降り立った安堵とともに急に深い疲労感がのしかかった。待機しているサポートカーに乗りたい気持ちもあったが、車はもう満員(笑)覚悟を決めてそのまま走る事にした。

  • 仙石原→桃源台→湖尻峠→三国山→山伏峠→海ノ平/道の駅(約55km地点)

ここからの6kmのロードがほとんど登り基調の峠走のような鬼展開。タッキーを先頭に箱根駅伝のようにトップ集団は登りでも走り続ける。自分は歩きと走りを混ぜて第2集団をキープ。トレイルに入る前の桃源台ロープウェイ駅でしばらく後続を待つ。ここで山には行かず、湖畔コースで元箱根を目指すチームと分かれるタイミングがあったが、再びトレイルへ行く方を選択。うめき声を上げながら湖尻峠まで登りきると、しばらく箱根スカイラインと並走する芦ノ湖を見降ろしながらの極上トレイルが続く。途中、三国山付近で大物サプライズゲスト(鏑木選手)がコース対向側から颯爽と登場して徹夜ランをしているみんなを労う。

大物ゲスト登場に元気をもらうも、先ほどからここ最近の大会でも感じた事が無い程の自分の底の底を感じていた。それでも追いこんで走り続けたら再び調子があがってきたが、これが最後の花火だった。約53km地点の山伏峠以降~休憩場所の海ノ平の道の駅付近の下り基調なトレイルでさえ走れなくなってしまった。気温は夜中よりも高いが、もうこれ以上着るものが無い程着込んでいたのに身体が温まらず低体温症の気配。道の駅に到着してそばを食べて体温の復活を試みるがやはり回復せず、本格的な低体温症になる前にここでリタイア宣言してスタッフカーに乗った。

ゴールの50マイル(80km)に届かず、55kmほどで終えた。 やはり最後まで走りきりたい気持ちもあったが、レース以上に自分の限界まで追い込めたので今回は不思議と後悔は無かった。年末で休みに入るところが多い中、こんな素晴らしい企画を毎年続けているOSJの皆さん、ありがとうございました!

[caption id="" align="alignnone" width="375"] 計測忘れで途中からの計測となっている。コースが蛇の形に似ているのは狙いか?偶然か?(小田原まで行けばもっと蛇っぽかった)[/caption]

 

今回着ていたウェアは以下。雨天が予想されたので昔買ったフラッドラッシュ スキンメッシュ・タイツの上にランニングタイツを履いたのだが、動きやすさもそのままでなかなかの保温効果。直でタイツを履くより2,3割は温かく感じた。その他のアイテムは別途紹介したい。

(ウェア上) OMM / Kamleika Race Jacket Patagonia / Capilene 4 Expedition Weight Zip-Neck finetrack / フラッドラッシュ スキンメッシュ・ノースリーブ

(ウェア下) Salomon / XTソフトシェルタイツ finetrack / フラッドラッシュ スキンメッシュ・タイツ CW-X / スポーツショーツ drymax / Trail Run 1/4crew high

(頭部) Smartwool / PHD HyFi トレーニングビーニー

(防寒着) Patagonia / Nano Puff Hybrid Jacket GoLite / Reed Pant Buff (ネックウォーマーとして)

(グローブ) Seirus / エクストリームオールウエザーグローブ

(シューズ) Salomon / XA PRO 3D ULTRA 2 GTX

(パック) UltrAspire / OMEGA